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2007年11月12日

貯蓄率の低下、ISバランスの変化と日本経済
-資金の効率運用と金融サービス業の国際競争力-

 本日、当会調査専門委員会である「山本委員会」は、『貯蓄率の低下、ISバランスの変化と日本経済-資金の効率運用と金融サービス業の国際競争力-』と題する政策提言を発表、記者会見を行った。本委員会では、高度成長期から1980年代後半まで高水準を誇っていたわが国の貯蓄率が近年、低下傾向を示していることを端著として、投資と貯蓄の差額を示す「ISバランス」の不均衡や不安定をもたらす要因、影響から検討を開始した。続いて特にグローバルな「おカネ」の流れに着目し、わが国のあり方について考察した。情報技術の発展を背景として資本等「おカネ」がグローバルかつ瞬時に移動できること。他方、わが国経済においては経済の成熟化や少子高齢化、人口減少といったその与件が変化していること。その中で、わが国の課題の一つとして「おカネ」の流れに関与するわが国の金融を強化することが喫緊の課題であり、その付加価値生産性を高め、国際競争力をより一層強化することの必要性が強く認識されるに至った。
 本報告は、このような問題意識、事実認識に基づき、マクロ的な観点からわが国の金融、具体的には産業としての金融サービス業を強化すること、いわゆる東京市場を魅力的なものにすること、それからアジアに着目することの3点に整理し、提言するものである。

エグゼクティブ・サマリー、本論

各論:講師講演録1  1.2MB
   講師講演録2  1.1MB
   講師講演録3  1MB
   講師講演録4  4.5MB
   講師講演録5  2.2MB

〔山本研究会メンバー〕
委員長:山本惠朗 みずほフィナンシャルグループ名誉顧問
主 査:吉野直行 慶應義塾大学経済学部教授
委 員:経済界、学界などの分野の有識者10名にて構成

〔目次〕
エグゼクティブ・サマリー
本 論
 第1部 はじめに
 第1部 政策提言
  第1の視点:個人部門、政策部門の資産効率の向上
   1-1 個人資産の運用効率の向上
   1-2 年金基金・外貨準備など国の財産の効率運用
   1-3 投資顧問等運用者の運用能力の強化
  第2の視点:金融機関の向上;プレーヤーの強化と金融市場の整備
   2-1 「場」としてのわが国金融市場(「東京市場」と代表)の機能強化
   2-2 金融サービス業の海外収益向上のためには
   2-3 製造業から学ぶ金融手法の開発組織
  第3の視点:アジアへの展開
   3-1 アジア通貨危機からの教訓
   3-2 アジア域内情報の精度向上
   3-3 アジアの地場金融システム強化への参画
  補完的視点:地域ファンド、ベンチャーファンドの組成による資金提供
   補論 地場企業への資金提供
 捕捉:本提言以外に残された検討課題
各 論
 講師講演録

(参考)本報告書は「エグゼクティブ・サマリー、本論、各論」からなる。

【連絡先】社団法人日本経済調査協議会
     TEL:03-3442-9400 FAX:03-3442-9403
     e-mail:調査部

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