2004年6月14日
これからの大学を考える
~21世紀知識社会・グローバル化の中で~
本日、当会調査専門委員会である「諸井委員会」は、『これからの大学を考える~21世紀知識社会・グローバル化の中で~』と題する政策提言を発表した。
諸井委員会では、2002年12月に「21世紀の教育を考える-社会全体の教育力の向上に向けて-」と題する、主として初等・中等教育を念頭に、教育改善方策を提言した。引き続き、高等教育に焦点を移して、これからの大学のあり方について提言を行うものである。
〇諸井委員会メンバー
委員長:諸井 虔 当会理事・総合委員長、太平洋セメント㈱相談役
主 査:木村 孟 大学評価・学位授与機構長
委 員:経済界、学界、言論界の有識者22名にて構成*(詳細は後記)
〇報告書目次
基本認識と提言
I 基本認識
1.はじめに
2.問題認識(大学をめぐる諸環境の変化の中で)
3.わが国の大学制度および大学教育の問題点
4.将来に向けての課題
II 提 言
(提言内容)
1.国際的に通用する能力をもつ人材の育成(高度専門職人材)
2.国や社会をリードしていく使命感のある人材の育成(新しいエリート人材)
3.新たな教養教育の必要性(教養教育の見直し)
4.大学と社会との連携(産業界との連携、学生・社会のニーズへの対応)
5.新たな発想の下での大学経営(経営と教育・研究の新たな関係)
6.これからの大学への期待
(関係者に求められること)
各 論
第1章 これからの日本の大学はどうなる
1.大学改革~これからの大学~
山本 眞一氏 筑波大学大学研究センター長
国立大学の法人化と将来像
木村 孟氏 大学評価・学位授与機構長
2.大学入試を取り巻く諸問題
足立 寛氏 ㈱進研アド大学改革支援室「Between」編集長
3.高等教育経営誌を通してみた「大学改革の進み具合」
中津井 泉氏 ㈱リクルート「カレッジマネジメント」編集長
第2章 国際的に活躍できる人材、国を担う人材の育成のために
1.大学が人類社会に貢献できること~海外の大学との比較;学生に対してのコメント~
ウイリアム・カリー 氏 上智大学学長
2.エリートと教養~『教養主義の没落』を書いて~
竹内 洋氏 京都大学大学院教育学研究科教授
3.将来の国を担う人材の育成と大学の国際競争力
佐々木 毅氏 東京大学総長
第3章 科学技術立国としての競争力のために
1.日本の工学教育の問題点と改革~国際競争力の向上を目指して~
大中 逸雄氏 大阪大学大学院工学研究科教授
2.科学技術・知財マメジメントからみたわが国の大学の諸問題
馬場 錬成氏 科学ジャーナリスト、NPO21世紀構想研究会理事長
第4章 海外からも魅力ある大学教育のために
1.日本の高等教育における留学生受入れの促進と課題
坂本 和一氏 立命館アジア太平洋大学学長
2.国際社会で活躍する人材の育成
江川 雅子氏 ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長
*(委員会の構成は次のとおり)
(五十音順・敬称略)
委員長 諸井 虔 太平洋セメント㈱相談役
主 査 木村 孟 大学評価・学位授与機構長
委 員 杏中 保夫 ㈱公文教育研究会社長
飯島 英胤 東レ㈱特別顧問
大星 公二 ㈱NTTドコモ相談役
葛西 敬之 東海旅客鉄道㈱社長
粕谷 一希 都市出版 (株) 相談役
河合 弘登 (学)河合塾理事長
北岡 隆 三菱電機㈱相談役
河野 栄子 ㈱リクルート会長
河野 俊二 東京海上火災保険㈱相談役
小林陽太郎 富士ゼロックス㈱会長
佐藤 禎一 ユネスコ大使、文部科学省顧問
四方 義啓 名城大学総合数理教育センター長
鈴木 忠雄 メルシャン㈱会長
竹内佐和子 ㈱投資工学センター社長
谷口 隆 教育出版㈱会長
鳥海 巖 ㈱東京国際フォーラム社長
塙 義一 日産自動車㈱相談役名誉会長
浜田 広 ㈱リコー会長
早崎 博 住友信託銀行㈱特別顧問
森川 敏雄 ㈱三井住友銀行特別顧問
矢内 廣 ぴあ㈱会長兼社長
委員代表 山本 眞一 筑波大学大学研究センター長
【連絡先】社団法人日本経済調査協議会
TEL:03-3442-9400 FAX:03-3442-9403
e-mail:調査部