水産業改革髙木委員会 提言発表

2007年7月31日

魚食をまもる水産業の戦略的な抜本改革を急げ

 

当会では「食は生命の源泉」との基本認識のもとで、2003年から農政問題に取り組んできたが、その一環としてコメとならぶ日本人の食の柱であるサカナについて、「水産業改革髙木委員会」においてわが国水産業の現状調査分析と検証をおこない、本日その報告と提言を発表した。

わが国水産業は生産、加工、消費などあらゆる面の指標からみて悪循環(負のスパイラル)に陥っており、その背景には、水産資源が枯渇状態にあること、そしてこのことが漁業の衰退と過剰漁獲を招き、さらには漁業の衰退に拍車をかけている実態があるとの認識に至った。

かかる認識を踏まえわが国の国益・国民の利益を守るため、
(1)水産資源の枯渇を防ぎ、資源を復活させること
(2)漁業者、地域社会を豊かにすること
(3)安全・安心な水産物を日本国民に持続的に提供すること
を最大の眼目として以下を提言している。

提言1.科学的根拠の尊重による環境と資源の保護および持続的利用を徹底し、かつ国家戦略の中心に位置づけ、これに基づく水産の内政・外交を展開せよ。

提言2.水産業の再生・自立のための構造改革をスピード感をもって直ちに実行せよ。

提言3.水産業の構造改革のため、水産予算の大胆かつ弾力的な組替えを断行せよ。

提言4.生産から最終消費までの一貫した協働的・相互補完的な流通構造(トータルサプライチェーン)を構築せよ。

 

この提言が、わが国の食料安全保障に資し、日本の水産業に支えられる魚食をまもるロードマップとなること、そしてすべての国民が水産業の危機の本質に関心をもち、それぞれの立場で行動することのきっかけの一助となることを願うものである。

 

エグゼクティブ・サマリー、本論、提言の補足説明、資料・データ集、参考、委員名簿

講演録・第1章~4章    2.3MB
講演録・第5章~7章    4.1MB
講演録・第8章~10章   3.4MB
講演録・第11章~13章  2.8MB
講演録・第14章~19章  1.8MB
講演録・第20章~22章  1.7MB

 

〔委員会メンバー〕

 委員長:髙木 勇樹 農林漁業金融公庫総裁

 主 査:黒倉    壽 東京大学大学院農学生命科学研究科教授

 委 員:経済界、学界、マスコミなどの分野の有識者にて構成

 

〔報告書目次〕

 エグゼクティブ・サマリー

 本 論

 提言1 科学的根拠の尊重による環境と資源の保護および持続的利用を徹底し、かつ国家戦略の中心に位置づけ、

これに基づく水産の内政・外交を展開せよ。

 提言2 水産業の再生・自立のための構造改革をスピード感をもって直ちに実行せよ。

 提言3 水産業の構造改革のため、水産予算の大胆かつ弾力的な組替えを断行せよ。

 提言4 生産から最終消費までの一貫した協働的・相互補完的な流通構造(トータルサプライチェーン)を構築せよ。

 提言の補足説明

 資料・データ集

 参 考

 委員名簿

 講師講演録※講師役職は講演当時
 第1章 水産業の現状と課題

      水産庁漁政部長 竹谷廣之氏

 第2章 水産業改革への一考察

      日本水産㈱社長 垣添直也氏

 第3章 ITQ など先進各国の漁業管理制度

      (独)水産総合研究センター理事 小松正之氏

 第4章 定置網漁業における課題

      田井水産㈲社長 田中康雄氏

 第5章 水産業再生に向けての提言(私案)- EU の包括的漁業政策から学び日本が導入すべき仕組みについて-

      大洋エーアンドエフ㈱社長 今村博展氏

 第6章 漁業生産量の予測結果の比較

      (独)水産総合研究センター理事 小松正之氏

 第7章 水産業の憂うべき現状と改革への提言私案

      (独)水産総合研究センター理事 小松正之氏

 第8章 鮮魚専門店としての海産物流通への取り組み

       ㈱魚力社長 伊藤繁則氏

 第9章 改革にむけた水産政策と漁協のあり方を考える

      東京大学大学院農学生命科学研究科教授 本間正義氏

 第10章 資源評価調査の概要とABC 決定までのプロセスについて

      (独)水産総合研究センター中央水産研究所資源評価部長 堀川博史氏

 第11章 日本の資源管理の現状と課題

      東京大学海洋研究所海洋生物資源部門助教 勝川俊雄氏

 第12章 サバ類のTAC 超過について

     (独)水産総合研究センター理事 小松正之氏

 第13章 小売業から見た水産物の流通・販売について

      イオン㈱食品商品本部水産商品部部長 南谷和彦氏

 第14章 業界存続のための改革について-遠洋マグロ延縄漁業者の見解-

      気仙沼商工会議所会頭 臼井賢志氏

 第15章 横浜の海の森の過去から現在

      横浜市漁業協同組合代表理事組合長 小山紀雄氏

 第16章 『福岡のり』の流通問題と対策について

      福岡県有明海海苔共販漁業協同組合連合会代表理事会長 黒田忠記氏

 第17章 我が国の水産外交施策について

      水産庁資源管理部長 山下 潤氏

 第18章 WTO 交渉における水産物を巡る状況

      水産庁漁政部加工流通課水産物貿易対策室長 遠藤 久氏

 第19章 水産エコラベル制度について

     (社)大日本水産会専務理事 石原英司氏

 第20章 水産業のもう一つの機能「海洋の物質循環と環境保全」

      東京大学大学院農学生命科学研究科教授 日野明徳氏

 第21章 卸売市場から見た、川上(漁業者、産地市場業者、産地仲買業者)と川下(大手量販店)について-現場から見た魚食の普及と資源尊重-

      ㈱仙台水産会長 島貫文好氏

 第22章 建設業と農林水産業で地方復活

      慶應義塾大学理工学部教授 米田雅子氏


【連絡先】社団法人日本経済調査協議会
     TEL:03-3442-9400 FAX:03-3442-9403
     e-mail:調査部

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